民泊運営代行の費用相場|料金体系の種類と選び方

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民泊運営代行の費用相場は、売上に対して10〜20%です。ただし、この数字だけで比較すると判断を誤ります。

同じ15%でも、含まれる業務の範囲は事業者によって大きく異なります。集客と清掃の手配だけを行う契約もあれば、価格設定や検索順位の対策まで担う契約もあります。範囲を確認せずに料率だけを比べると、安く見えた契約のほうが結果的に収支を悪化させることがあります。

この記事では、運営代行の料金体系を3つの類型に分けたうえで、費用に含まれる業務、別途発生する費用、選び方の基準までを整理します。

金額はいずれも税別です。事業者やエリアによって変動するため、目安として参照してください。

民泊運営代行の費用相場は売上の10〜20%

民泊運営代行の手数料は、売上に対する割合で設定されるのが一般的です。市場全体では10〜20%の範囲に収まります。

この幅が生じる理由は、業務範囲の違いです。担当する業務が多いほど料率は高くなり、限定されるほど低くなります。料率の高低は、そのままサービスの良し悪しを意味しません。

楽々プランニング株式会社の場合、次の2つのプランを設定しています。

プラン 手数料 主な業務 体制
フル運営代行 売上の18% 集客、清掃指示、緊急対応指示、上位表示施策、収益改善の提案 ディレクター1名・オペレーター1名
限定プラン 売上の12% 集客、清掃指示 オペレーター1名

この6ポイントの差は、価格設定、検索順位の対策、緊急対応をどちらが担うかの差です。限定プランではこれらが事業者側の負担となります。

自分で対応できる業務があるかどうかが、プラン選択の基準になります。本業を持っている場合や物件が遠方にある場合、限定プランでは対応しきれない業務が残ります。

民泊運営代行の料金体系は3種類に分かれる


料金体系は大きく3つの類型に分かれます。それぞれ収支への影響の出方が異なります。

売上歩合型は稼働に連動する

売上に一定の割合を掛けて手数料を算出する方式です。最も多く採用されています。

稼働が低い時期は手数料も少なくなるため、立ち上げ期の負担が軽くなります。事業者側も売上を伸ばすことで収入が増えるため、利害が一致しやすい構造です。

一方で、売上が大きくなるほど手数料の絶対額も増えます。高稼働の物件では、固定型のほうが総額を抑えられる場合があります。

固定型は収支の見通しが立てやすい

月額または年額で一定の金額を支払う方式です。稼働率に関係なく金額が変わりません。

収支の予測が立てやすく、繁忙期の負担が抑えられます。高い稼働率を安定して確保できる物件では、歩合型より有利になります。

ただし、稼働がゼロでも費用は発生します。立ち上げ期や閑散期の負担が重くなる点に注意してください。

従量型は業務ごとに費用が発生する

業務ごとに単価を設定し、発生した分だけ請求する方式です。清掃1回いくら、緊急対応1回いくらという形になります。

必要な業務だけを依頼できるため、自分で対応できる範囲が広い場合は総額を抑えられます。反面、費用の予測が立てにくく、トラブルが重なった月は想定を超えることがあります。

実際の契約では、これらを組み合わせた形が多くなります。運営代行手数料は歩合型、清掃費は従量型、管理委託費用は固定型といった構成です。比較する際は、すべての項目を合算した年間総額で見てください。

民泊運営代行の費用に含まれる業務範囲


手数料に何が含まれるかは、事業者によって異なります。確認すべき項目を整理します。

フル運営代行に含まれる業務の例は次のとおりです。

このうち、価格設定と検索順位の対策は稼働率に直結します。含まれていない契約では、この部分をオーナー自身が担うことになります。

確認の際は、次の質問を投げてください。

これらの回答が曖昧な事業者は、実際の運用でも対応が不明確になりがちです。契約前に書面で確認してください。

民泊運営代行の初期費用の相場

運営代行の手数料とは別に、開業時の費用が発生します。主な項目と金額の目安を示します。

項目 費用 内容
民泊・宿泊業コンサルティング 30,000円(初回1時間) 物件相談、エリアアドバイス、内装アドバイス、想定レントロール作成
許可取得(住宅宿泊事業) 150,000円 民泊新法の届出手続き
許可取得(旅館・ホテル業・特区民泊) 350,000円 旅館業許可の取得手続き
消防工事 500,000円 旅館・ホテル業・特区民泊の戸建の目安
オープン・セットアップ(4人収容) 300,000円 下記参照
オープン・セットアップ(9人収容) 400,000円 同上
オープン・セットアップ(10人以上) 500,000円 同上

セットアップ費用に含まれるのは、インテリア提案、家具の発注代行、資材の廃棄代行、ハウスマニュアルの作成、カメラマンによる撮影、5か国語対応の集客サイト作成です。家具家電の実費はオーナー負担となります。

これらを個別に依頼した場合の費用は次のとおりです。

項目 費用(1部屋あたり)
インテリア提案 75,000円
家具購入代行 75,000円
セットアップ代行 150,000円
カメラマン撮影 50,000円
リスティング作成 100,000円
アクセス・ハウスマニュアル作成 100,000円
資材廃棄 30,000円

個別に合計するよ58万円となり、パッケージの30万円と比べて差が出ます。必要な業務が複数ある場合は、まとめて依頼したほうが総額を抑えられます。

なお、許可取得は運営代行の委託契約が前提となります。許可取得のみを依頼する場合は別途の相談が必要です。

民泊運営代行の清掃費の相場


清掃費は、収容人数とエリアによって変動します。東京23区・京都市内における目安は次のとおりです。

収容人数 費用(1回あたり)
4人 8,000円
9人 12,000円
10人以上 15,000円

この金額には交通費とリネンの洗濯費用が含まれます。リネンを外注で手配する場合は別途費用が発生し、消耗品も別請求となります。

清掃費は予約組数に比例するため、変動費のなかで大きな割合を占めます。年間73組の予約がある物件で1回8,000円であれば、年間584,000円です。連泊の比率を上げれば同じ稼働日数でも回数を減らせます。

エリアによって単価は変わります。地方の物件では、清掃スタッフの確保状況や移動距離によって都市部より高くなる場合があります。契約前に、対象物件のエリアでの単価を確認してください。

民泊運営代行で別途発生する費用

手数料と清掃費のほかに発生する費用があります。見積もりの段階で確認しておくべき項目です。

緊急対応費用

設備の故障や鍵のトラブルへの現地対応です。時間帯によって単価が変わります。

時間帯 費用(現場1時間対応)
9時〜18時 5,000円
18時〜23時 10,000円
23時〜9時 20,000円

清掃時に対応できる内容であれば費用が発生しない場合もあります。頻度は物件の状態によって変わるため、年間の想定回数を事業者に確認しておくと予算が組みやすくなります。

住宅宿泊事業の再委託費用

家主不在型で民泊を運営する場合、住宅宿泊管理業者への委託が法律上の義務です。この費用は年間120,000円が目安となります。

運営代行手数料とは別項目であるため、混同しないよう注意してください。稼働率に関係なく発生する固定費です。

消耗品費

アメニティやトイレットペーパーなどの補充費用です。清掃費とは別に請求されるのが一般的です。

手数料率だけで民泊運営代行を選んではいけない理由

料率の低い契約が、必ずしも総額で安くなるとは限りません。3つの理由があります。

含まれる業務が異なる

料率が低い契約では、価格設定や検索順位の対策が含まれていないことがあります。これらは稼働率を左右する業務です。

対応が抜けた結果として稼働率が10ポイント下がれば、年間の売上は数十万円減ります。削減した手数料の何倍もの損失になる可能性があります。

別途費用が積み上がる

料率を低く設定している代わりに、清掃費や緊急対応費の単価を高く設定している場合があります。年間の総額で比較しなければ、実際の負担はわかりません。

見積もりを取る際は、想定される年間の予約組数と稼働率を伝えたうえで、総額の試算を依頼してください。

対応品質が稼働率に反映される

宿泊者からの問い合わせへの返信速度や、清掃の仕上がりは、レビュー評価に直結します。レビューの評価が下がれば、検索結果での表示順位が下がり、稼働率が落ちます。

対応品質は料率からは読み取れません。既存の運営物件のレビュー評価を確認する、対応時間の体制を聞くといった方法で判断してください。

比較すべきなのは料率ではなく、手数料を差し引いた後の年間の手取り額です。稼働率の前提が変われば、この金額は大きく動きます。

民泊運営代行の費用対効果の考え方

運営代行を使うかどうかは、費用と自分の時間を比較して判断します。判断の材料を整理します。

売上365万円の物件でフル運営代行を利用した場合、手数料は約66万円です。この金額に対して、予約サイトの管理、宿泊者対応、価格設定と稼働率の管理、清掃手配と品質管理、苦情の一次対応が委託されます。

これらを自分で行う場合、年間で何時間を要するかを見積もってください。宿泊者対応は時間帯を選ばず発生します。深夜のトラブルに対応する可能性も含めて考える必要があります。

自分で運営すべき条件は次のとおりです。

委託を検討すべき条件は次のとおりです。

手数料を支払っても、稼働率が改善すれば収支は良くなります。逆に、自分で十分に運営できる条件がそろっているなら、委託は必ずしも必要ではありません。

民泊運営代行を選ぶ際のチェックリスト

契約前に確認すべき項目をまとめます。書面での確認を推奨します。

このうち、報告の内容は運用開始後に不満が出やすい項目です。売上だけでなく費用の内訳まで開示される契約であれば、収支の管理と改善がしやすくなります。

よくある質問(民泊 運営代行 費用)

Q. 民泊運営代行の費用は経費として計上できますか?

事業所得または不動産所得の必要経費として計上できます。手数料、清掃費、管理委託費用のいずれも対象です。

請求書と支払明細を保管し、項目ごとに区分して記帳してください。判断に迷う場合は税理士に確認してください。

Q. 手数料は売上のどの部分に対してかかりますか?

一般的には、宿泊料金からOTA手数料を差し引く前の売上に対して計算されます。ただし、事業者によって定義が異なる場合があります。

契約前に、手数料の計算基礎となる金額の定義を確認してください。同じ料率でも、計算の基礎が異なれば負担額が変わります。

Q. 運営代行を使うと利回りはどのくらい下がりますか?

手数料の分だけ利益は減ります。売上365万円でフル運営代行を利用する場合、年間約66万円です。

ただし、稼働率が改善すれば売上が増えるため、差し引きで収支が改善する場合があります。委託前後の稼働率の想定を含めて比較してください。

Q. 契約期間の途中で解約できますか?

契約書の条件によります。中途解約時の違約金や予告期間が定められている場合があります。

住宅宿泊管理業者への委託を伴う場合、解約後に無委託の状態が生じると営業を継続できません。次の委託先を確保してから解約手続きを進めてください。

Q. 複数物件を委託すると費用は安くなりますか?

事業者によっては、複数物件をまとめて委託することで単価が下がる場合があります。清掃についても、同一エリアに複数物件があれば移動の効率が上がるため、条件の相談が可能なケースがあります。

物件を増やす予定がある場合は、その前提で見積もりを依頼してください。

まとめ:料率ではなく年間の手取り額で比較する

民泊運営代行の費用について、要点を整理します。

楽々プランニング株式会社では、フル運営代行を売上の18%、限定プランを12%で提供しています。全国で約150物件の運営を代行しており、物件の条件をお預かりすれば年間の費用総額を試算します。

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